任天堂(7974.OS: 株価, ニュース, レポート)は26日、2012年3月期の連結営業損益予想を
450億円の赤字に下方修正した。従来予想は10億円の黒字だった。想定以上の円高に加え、
欧米での年末商戦で「3DS」の販売が計画に届かなかったことが要因。今期3回目の
下方修正で、同社が連結決算の公表を始めた1981年8月期以来、初めての営業赤字となる。
トムソン・ロイター・エスティメーツによると、アナリスト19人が過去90日間に出した
今期予測の平均値は77億円の赤字で、市場ではコンセンサスを大幅に下回る会社予想を
「ネガティブ」と受け止める向きが多い。
大阪市内で会見した岩田聡社長は、予想修正の理由について、欧米の年末商戦で「ゲーム市場の
盛り上がりが想定よりも遅くなった」とし、中でも3DSの販売が「われわれの期待に
届かなかった」と指摘した。そのうえで「不需要期の1─3月に取り返すのは難しい」とみて、
業績修正に踏み切ったと説明した。前年の営業損益は1710億円の黒字だった。
円高による業績への影響については「ここ5年、円高の進み方はとても厳しい。製造上の
ドル調達をかなり進め、効果もあるが、カバーしきれないぐらいのペースで来ている」と述べた。
ユーロ安については「調達を少しでもユーロ建てでできないかと取り組んでいるが、
取引先は限られる。ユーロについて、劇的に為替リスクを消すいい方法がない」と話した。
円高やゲーム機の販売不振を受け、今期の連結売上高予想は従来の7900億円から
前年比34.9%減の6600億円に下方修正した。今期のゲーム機販売台数予想は、
「3DS」は従来の1600万台から1400万台に、「DS」は従来の600万台から
550万台に引き下げ、「Wii」も従来の1200万台から1000万台に下方修正した。
http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPTYE...
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